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影絵のような夕暮れ、春。 北川悠理
毎年変わらない景色をみる。 毎年変わっていないはずなのに、 もっと言うと 今年も同じ景色がみられるはずなのに、 どうしようもなく悲しくなる。 悲しい、という言葉が適切なのかどうか。 どちらかというと、 ノスタルジーで胸が締め付けられるような、 そんな、自分ではどうしようもない感情が たちまち自分の周りを囲って、 ぐるぐるぐると巡って、 心をいっぱいにする。 ぱっと、思い出す。 次の瞬間、自分がそこにいなくなる。 そこにいるのが過去の自分なのか。 はたまた自分が過去にタイムスリップしたのか。 そこまではっきりとはわからないが 一瞬、勘違いする。 あたたかい気持ちに包まれる。 1人きりだということを忘れる。 ...