「破天荒ナスD」で人気の『陸海空』 仰天映像が続々
5つのテーマとルートで地球一周を目指すリアル冒険バラエティー番組『陸海空 地球征服するなんて』(テレビ朝日系)。タレントがジャングルに住む現地の部族との接触をはかるなど、世界中でさまざまなミッションに挑戦。全身がナス色に染まった現地ディレクター(D)が「破天荒ナスD」として人気者になるなど、その体当たりぶりが話題になっている。
ジャングルを旅しながら部族との接触を図る「部族アース」では、原始的な生活を送る人々をU字工事が体を張って取材し、「豪華客船アース」では、REINAがセレブにスイートルームを見せてもらう。サンシャイン池崎は怪魚を探し、バッドナイス常田はドローンで世界の絶景を空撮、片岡正徳(オオカミ少年)は世界の超常現象の真相に迫る旅へ。
放送開始は4月。総合演出の米田裕一氏、三枝健介氏は「見たことのないものを見せる」がコンセプトと話す。「スタッフは『無人島0円生活』などをやってきた『いきなり!黄金伝説。』のチームなんです。舞台は世界に広がり気合いが入りました」(三枝氏)
このチームで海外ロケ番組を手掛けるのは初めて。手探りで始まり、戸惑うことも多かったという。「例えば部族アースだと『1週間ぐらい歩いたところに1つ目の村があるらしくて、しばらく音信不通になります』とか、嘘みたいな連絡が来るんですよ(笑)」(米田氏)。タレントのスケジュールは、なるべく長く押さえているそうだ。
現地のカメラは回しっぱなし。これが功を奏し、銃撃にあったり、ヤリが飛んできたりと、予想外の出来事もカメラに収めた。番組の認知度を高めたナスDが生まれたのも、全記録スタイルのたまもの。部族アースの現地ディレクターを務める友寄隆英氏が、ウィトという果物で全身がナス色になってしまったのだ。「『美容ありがてぇ』って言いながら塗っていたら、黒くなってきちゃって(笑)、みんなで大爆笑。内輪のロケハンVTRみたいなものなので、最初は放送するかどうか迷いました」(米田氏)
スタジオで見ていた伊集院光や生駒里奈らが「ナスみたい」と大笑いし、「破天荒ナスD」という言葉がツイッターのトレンドワードで1位になった。これを機に番組が注目され始めるが、「スタッフが1番ってどうなんだろうと(笑)。鼓舞の意味も込めて、今はコーナータイトルに『ナスDを超えろ』とつけています」(三枝氏)。出演者にはかなりの刺激となっているようで「芸人さんが巻き返してきています」(米田氏)
10月からは午後10時台に放送枠が移動。より幅広い層にアピールできるとあって、視聴率でも結果を出したいと意気込む。
(「日経エンタテインメント!」9月4日発売号の記事を再構成。文/内藤悦子)
[日経MJ2017年10月6日付]
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