人気アイドルグループ・乃木坂46が8月14日に行った全国ツアーの大阪公演で、1期生の秋元真夏さんの次期キャプテン就任がサプライズ発表されました。9月1日に卒業する桜井玲香さんの後任として、9月2日から大役を引き継ぎます。
2018年12月に4期生がお披露目されるなど世代交代が進む乃木坂46。著書に「『アイドル』の読み方 混乱する『語り』を問う」(青弓社)などがあるライターの香月孝史さんは「世代交代のシンボルとして、2期生以降のメンバーがキャプテンになると想像した人も少なくなかったでしょう」と語ります。
1期生である秋元さんのキャプテン就任には、どのような狙いがあるのでしょうか。香月さんに聞きました。
場に応じて振る舞うプロフェッショナル性
まず、秋元さんの魅力について、香月さんはこう指摘します。
「場に応じて、自身の適切な役割を体現して効果的に振る舞う、プロフェッショナル性を持つ方という印象です。ライブMCでもテレビのバラエティー番組などでも、自らを起点にして話を展開することもできますし、あえて、自分がツッコまれるようなキャラクターとして立ち振る舞い、盛り上がりを作ることもできる巧みさを持っています。
他方で、乃木坂46を代表して説明やコメントをすべき場面では、言葉を紡ぐスキルも感じます」
乃木坂46はグループ結成から約8年が経過。AKB48の公式ライバルとしてデビューしましたが、現在は独自の路線を築き上げ、トップアイドルに成長しました。目下、グループを支えてきた1期生たちの卒業が相次いでいます。
「卒業を迎える桜井さんも含めて、ここ1、2年で生駒里奈さんや西野七瀬さんら初期からグループをけん引してきたメンバーの卒業が続いており、次世代への継承期といえます。その象徴として、9月発売の最新シングルでは4期生3人が選抜入りし、センターにはそのうちの一人、遠藤さくらさんが抜てきされました」
次世代メンバーの成長支える決意
そのため、乃木坂46は今後、4期生を含めた次世代メンバーの「キャリアを積ませる準備期間」に入るといいます。
「乃木坂46は、次にグループの中心を担うメンバーを育てる際、そのメンバーを急に矢面に立たせ続けるのではなく、慣らしていくための時間を比較的、じっくり取るグループという印象です。
例えば、西野七瀬さんは、5枚目シングルの時点で次の中心を背負う期待がかけられていたようですが、センター起用までは、そこからさらに1年ほどの時間が取られています。齋藤飛鳥さんも、選抜メンバーに定着してから1年以上をかけて、初めてセンターに立ちました」
香月さんによると、2016年に加入した3期生も同様で、2017年の18枚目シングル「逃げ水」で大園桃子さん、与田祐希さんがダブルセンターに選ばれましたが、2017年いっぱいをかけて、3期生のみでのライブや演劇公演を重ね、経験値を蓄えていたそうです。
「4期生メンバーの抜てきも、今すぐに何かが変わるというよりは、キャプテンを務める秋元さんを含め、キャリアのあるメンバーが盤石な現段階で、グループの『和』という意味でも対世間的な認知の意味でも、慣らしの期間を取っていく布石になるのではないでしょうか。4期生ら若手メンバーへの継承期にあたって、キャリアのあるメンバーがそれを支える形になると思います」
実際、秋元さんはブログで、「しっかりこの乃木坂を守れるように、次の世代の子たちにも安心して活動してもらえるように、明るく支えられる人を目指したいと思います」と思いを明かしています。
乃木坂46は8月14日、新プロジェクトを始動させることも発表。詳細は9月5日の記者会見で明らかになりますが、同日に開設された公式インスタグラム(@nogizaka46_world)には、世界地図が映し出された特報映像が公開されました。
ファンの間で、乃木坂46の“海外進出”に期待が募る中、秋元真夏さんの手腕と次代を担う4期生の活躍が注目されます。
オトナンサー編集部
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