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乃木坂46、重圧と不安の涙を乗り越え上半期売上1位 相次ぐ卒業も「次世代の台頭で心配ない」

 『オリコン上半期ランキング 2019』の「アーティスト別セールス」部門が20日に発表され、乃木坂46が2年連続通算2度目のトータル1位に輝いた。シングル表題曲の単独センターを務める齋藤飛鳥の葛藤、結成当初からキャプテンとして乃木坂46をけん引してきた桜井玲香のメンバーへの想い。初主演映画を経験した堀未央奈の成長、『MAQUIA』モデル抜擢でコンプレックスを克服した与田祐希。そんな4人が、メンバーの卒業が続き、グループの変動も大きい2019年上半期を振り返り、率直な気持ちを語った。

上半期「アーティスト別セールス」部門で2年連続1位を獲得した乃木坂46(写真/草刈雅之)

上半期「アーティスト別セールス」部門で2年連続1位を獲得した乃木坂46(写真/草刈雅之)

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◆メンバーの卒業が続き、不安の大きい時期。4期生加入で盛り上げないと…(堀未央奈)

──『オリコン上半期ランキング 2019』の「アーティスト別セールス」部門で2年連続トータル1位を獲得したご感想をお願いします。
【桜井玲香】 まずは素直にうれしいです。ただこれは自分たちだけの力ではなく、ファンの方をはじめ多くの皆さんの支えがあっての成果だと思うので、改めてその感謝を忘れずにこれからも頑張ろうという気持ちをいただけました。
【齋藤飛鳥】 音楽は、必ずしもたくさん売れればいいというものではないとは思っています。それでも何を指標に頑張っていけばいいのか? と迷ったときに、1位という結果は、頑張ってきてよかったなと実感でき、本当にありがたいことだなと思います。
【堀未央奈】 昨年から今年頭にかけてはメンバーの卒業が続き、不安の大きい時期でした。その一方で4期生も加入して、「もっと乃木坂46を盛り上げていこう」と話し合っていた時期でもあったので、こうして支持していただけたことがとてもうれしいです。
【与田祐希】 私は3期生ですが、先輩たちが築いてきたグループで活動させていただけているんだなと改めて感じています。グループの一員として自覚を持ってこれからも頑張っていきたいと思います。

──上半期アルバムランキング首位に輝いたアルバム『今が思い出になるまで』についての思い入れを、キャプテンの桜井さん、お聞かせいただけますか?
【桜井】 前作から2年ぶりのアルバムですが、振り返ってみるとこの2年間というのは乃木坂46の結成以来、最も激動な期間でした。そんな色濃い2年間を作品として残せたという意味でも、乃木坂46にとって大切な1枚になったと感じています。

──アルバムには代表曲の1つとなった「シンクロニシティ」や、3月に卒業した衛藤美彩さんのソロ曲、4期生による初楽曲を収録。進化し続ける乃木坂46が感じられます。
【桜井】 今年で7周年を迎えました。私たちの思い出になっていく曲や、これからの乃木坂46を担っていくであろう新しい仲間たちへの期待に満ちた曲、そして今のグループを象徴できる曲など、ここから8周年に向けて走り出すということをアルバムでしっかり表現できたかなと思います。

◆グループの変動が大きい時期に、センターに対する責任の重さや不安で涙も(齋藤飛鳥)

──齋藤さんは、シングル「Sing Out!」でセンターを務めましたが、この曲にはどのような思い入れがありますか?
【齋藤】 個人的には、乃木坂46はどこか孤独を感じる曲が多いと思っています。そんななかでもこの曲はその孤独を理解して、受け止めてくれるような優しさに満ちている。そこが私は大好きです。この曲で誰かが少しでも元気になり、笑顔になってくれたらいいなと心から思いながらレコーディングをしました。

──2作連続の発売初週100万枚超えを達成し、その思いはきっと多くの人に届いていると思います。
【齋藤】 「シンクロニシティ」や「インフルエンサー」で乃木坂46を知っていただいた方もいると思うのですが、この楽曲は曲調的に幅広い世代の方に届いているような感覚もあって、そういう意味でも長く愛される曲になっていけたらいいなと思っています。

──シングル表題曲の単独センターを務めることについては、どんな思いがありますか?
【齋藤】 単独センターは何度か経験させていただいていますが、グループの変動が大きい今の時期にこれまでとはぜんぜん違う感覚があって、責任の重さや不安もありました。特に「Sing Out!」は、初めて聴いたときから思い入れのある楽曲で、レコーディングが終わった後にボロボロと涙が出て止まりませんでした。そんな戸惑いを感じながら、試行錯誤をして、今この楽曲で音楽番組に出演させていただくなか、メンバーやスタッフさんの温かさに改めて気づかされています。だからこそ、この楽曲の良さを私が率先してお伝えしなければいけない。それと同時に、こんなにステキな仲間たちと作り、歌っているということをもっと発信していきたいなという気持ちでセンターに立っています。

◆『MAQUIA』モデル抜擢も、低身長でコンプレックスも(与田祐希)

──では2019年上半期の乃木坂46の活動を振り返って、印象的な思い出をそれぞれお聞かせいただけますか?
【与田】 2月に行った『乃木坂46 7th YEAR BIRTHDAY LIVE』が思い出深いです。乃木坂46の楽曲を全曲披露したなかには3期生としては初めて歌う曲もあって、卒業された先輩方のポジションに入るプレッシャーは大きかったけれど、乃木坂46の一員なんだと改めて実感できたコンサートでした。最終日の西野七瀬さんの卒業コンサートでは、もう息が止まるくらい泣いてしまって──。間近で見せていただいた西野さんのカッコいい背中は、これからもずっと忘れないと思います。
【堀】 個人的にグッときたのは、シングル「Sing Out!」で2期生メンバーが過去最多の5人選抜に入ったことです。昨年末に4期生が新たに加入して、1〜4期生といろんなメンバーと活動できるのはうれしい一方で、同期はとても大切な存在だなと改めて感じられたシングルになりました。
【齋藤】 私は1月に台湾の台北アリーナでワンマンライブをさせていただいたことが印象深いです。もともと海外旅行が好きなんですが、ライブで行くのはぜんぜん感覚が違いました。現地の皆さん、熱い応援をしてくださる方が多かったんですけど、なかにはまだ知られていない楽曲もあることを知ることができ、まだまだやることがたくさんあることを実感できました。結成から7年経って初心に帰れるというのはとても貴重な機会で、これからもっと海外の方にも受け入れていただけるように頑張っていこうと改めて思いました。
【桜井】 京セラドーム大阪で行った『乃木坂46 7th YEAR BIRTHDAY LIVE』では、乃木坂46の歴史を振り返った4日間でもありました。結成当時は大阪でのライブ動員が少なく、(空席を隠すために)客席を布で覆ったりと、悔しい思いをしたこともありました。その当時を思うと信じられない数の方に来ていただけて、なかには「チケット取れなかったんだよ」と握手会で言ってくださる方もいました。今まさに変化していく乃木坂46にとってとても大事な時間を過ごせたコンサートでした。

──2019年上半期はメンバーのソロの活躍も目覚しいものがありました。与田さんはファッション誌『MAQUIA』「bis」のレギュラーモデルに抜擢されました。
【与田】 乃木坂46はモデルとして活躍しているメンバーが多いのですが、私は身長が低いことが弱点で──。
【桜井】 チャームポイントだよ。
【与田】 コンプレックスがあったので、モデルのお仕事ができるとはまったく想像していませんでした。だから最初は不安でしたが、努力して頑張っていきたいと思っています。撮影を何回かさせていただくなかで学ぶことも多く、もっと成長したいなと思うきっかけにもなりました。

──堀さんは映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』(6月28日公開)で初主演を務めています。
【堀】 初めての映画で主演をさせていただけるという意味でも、たくさんの挑戦がありました。なかでも乃木坂46という看板をひとまず置いて、1人の人間として全力でお芝居にぶつかったことは大きな経験になりました。撮影は昨年秋だったんですけど、半年経ってようやく皆さんに観ていただけるのは映画ならではというか、これからたくさんの感想を聞けるのがとても楽しみです。

◆共に歩んだ戦友たちの卒業を、今は受け入れられるようになった(桜井玲香)

──そうした個々の活躍も目立つなか、結成当初からキャプテンとして乃木坂46をけん引してきた桜井さん、今まさに新たな時代に突入しようとしているグループをどのように引っ張っていきたいと思っていますか?
【桜井】 初めてメンバーの卒業を経験したときはとてもダメージが大きくて──。共にいろんなことを共有してきた戦友が1人減るのは、とても重いことでした。でも、今は受け入れられるようになりました。メンバー1人ひとりのレベルもそうですが、やはり精神的な成長を実感できていることが大きいです。4期生も最初は私たちの前に出るだけでも緊張して声が震え、なかには大泣きしちゃうメンバーもいました。ライブや舞台でいろんな経験を積んで、グループに帰ってくるとレベルアップしている。それがとても頼もしいです。卒業というのは個々のタイミング的にもどうしても止められないことですが、それを補える子たちがどんどん育っているので、あまり心配をしていません。むしろこれからの乃木坂46が楽しみだなという気持ちで皆のことを見ています。

──では最後に2019年下半期の意気込みを、桜井さんお願いします。
【桜井】 7月からスタートする『真夏の全国ツアー2019』では、4期生も加わりさらにパワーアップしたステージをお見せしたいです。これからも期待に応えられるよう、感謝を忘れず、できれば下半期もランクインをさせていただけたらいいなという気持ちで頑張っていこうと思っています。

(文/児玉澄子)

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提供元:CONFIDENCE

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